フォーミュラ・ドリフト・シリーズ 2007の第一戦が、ロングビーチ・グランプリでの伝統もあるロングビーチ市街地コースにて行われた。

全米どのサーキットでも一番のアピール度を誇るチームファルケンのブースでは、ファルケンカラーであるブルー&ティールに塗られた大型トレーラーに囲まれるようにして、10台のレースカーとDJブースが置かれ、レースカーの写真を撮ったりドライバーのサインを求める観客で一日中賑わっていた。

2007年シリーズ開幕戦であるロングビーチ市街地コースに臨んだチームファルケンドライバーは、カルビン・ワン(インフィニティー・G35)、ボン・ギッテンJr(フォード・マスタング)、ラビー・ニシダ(日産・S14)、ロス・ぺティー(日産・S13)、春口満(日産・S13)、ベン・シュワツ(サターン・スカイ)、ヒロ・スミダ(レクサス・IS350)、タカ・アオノ(トヨタ・AE86)、山本聖剛(マツダ・RX-8)、ダレン・マクナムラ(トヨタ・AE86)の計10名。 金曜日に行われた予選を突破したドライバーとシードドライバー、合わせて8名が土曜日の本戦に進出した。 これはフォーミュラD参戦チーム中、一番多い人数だ。

本戦日の第一走はベスト16進出をかけたもの。 ここで勝ち残ればあとは追走バトルとなる。 そんな重要な走りを終えたボン・ギッテン(マスタング)は「良く走れたと思うよ。 実は今週ずっとロッカーアームが壊れるトラブルに見舞われていたんだけど、今日はエンジンの調子もいい。 今年からは新しいメカニックを迎えて、なるべくトラブルを減らしていくつもりだ。 エンジンこそ去年のものをオーバーホールしてマイナーチェンジを加えたものだけど、今年一番の武器となるのはサスペンション。 とことんこだわって造ったサスペンションを使っているから、タイヤサイズも去年よりサイドウォールを硬くした。 それはつまりタイヤへの負担を減らすことに成功したということ。 トップ16進出の結果が楽しみだよ」という通り、追走バトルへと駒を進めた。

また2.4ストローカーキットでモアパワー・モアトルクを狙ったというロス・ぺティー(S13)も「思い通りの走りが出来たと思う。 ベスト16進出できたらいいね」とこちらも追走バトルへと進出。激しい彼の走りに魅了された者は多く、多くのファンが追走での走りを期待した。 また、前日(金曜日)の予選を通過し精神的に楽になったというラビー・ニシダ(S14)も「追走まで行けば負ける気がしない!」という言葉と共にベスト16へ進んだ。 同じく予選から勝ち上がった春口満(S13)を加えた4名がベスト8進出をかけた追走バトルに挑んだ。

ボン・ギッテン(マスタング)とラビー・ニシダ(S14)のファルケン対決となってしまったベスト16では、激しい戦いの末ボン・ギッテン(マスタング)がべスト8へ進出。 大パワー車を相手に巧なテクニックで好戦したラビー・ニシダ(S14)にも観客からたくさんの拍手が送られた。 また、毎回クリッピングポイントを確実にヒットしてくる春口満(S13)の走りに観客は度肝を抜かれ、会場は一気に春口カラー一色となった。

絶好調の春口満(S13)はその後もクリッピングポイントをヒットし続け、実況アナウンサーや観客から『超最高の走り』と称され、いよいよベスト4まで進出。 ボン・ギッテン(マスタング)もベスト8にて王者リース・ミレン(ポンティアック・ソスティス)を下し、ベスト4に進出した。
決勝に残ったのは、すでにこの日ロングビーチを圧巻していた春口満(S13)と、このコースを大得意とするタナー・ファウスト(350Z)。 先行、後追いと走り終えたところで、ジャッジがつけた点数は一点差。 フォーミュラDレギュレーションにより、決勝戦での点差が一点差の場合はワン・モア・タイム(再走)となる。 しかし、ここでタナー・ファウストの350Zにトラブルが発生、時間切れとなり、春口満(S13)の初優勝が確定した。
派手な角度や煙をたてながらも毎回クリッピングポイントをついてくる、一見相反しているようにも見える派手さと的確なマシンコントロールを合わせ持つ春口満(S13)の走りに、観客はこの日一番の声援と拍手を送った。 「ほとんど練習する時間がなくって。 勝つことを意識するよりも、とにかく楽しもうと思っていました。 その結果、勝つことができました」とは春口満(S13)。
開幕戦を優勝で飾った絶好調のチームファルケンは、5月に行われるフォーミュラD Round 2アトランタ戦に向けてすでに動きだしている。