フォーミュラ・ドリフト・シリーズの第5戦が、カリフォルニア州ソノマのインフィニオン・スピードウェイにて行われた。
まず金曜日に行われた予選、サターン・スカイからS14 240SXに乗り換えての参戦となったベン・シュワツ(S14)が一位通過。 続いてカルビン・ワン(G35)、タカ・アオノ(AE86)、山本聖剛(RX-8)もそれぞれ予選を通過。 今シーズンから投入されたレクサスIS300で参戦するヒロ・スミダも練習走行中にリアエンドを壁にヒットするものの、ギリギリ16位にて翌日土曜日の本戦へと駒を進めた。 ベン・シュワツ、カルビン・ワン、タカ・アオノ、山本聖剛、ヒロ・スミダら予選通過選手に加え、ボン・ギッテンJr.(マスタング)、ダレン・マクナムラ(AE86)、春口満(S13)、ロス・ぺティー(S13)らシード選手がトップ16追走バトルへと進出すべく第一回戦へと挑んだ。 蓋を開けてみればトップ32ドライバー中9人がチームファルケンドライバーとなった。 時速87.3マイルという今大会中最も速い進入速度を記録したラビー・西田(S14)だが、クラッチのトラブルにより惜しくも予選突破できなかった。 「例え車両にトラブルが起きても、それをものともせずに勝つのがドライバーの役目です。 これからは簡単じゃない(トラブルが起きたと想定した)車での練習も視野にいれています」とラビー・西田は肩を落としながらも、これから意気込みを語ってくれた。
快晴に恵まれた日曜日の朝、日差しは強いものの風は冷たく、まさに北カリフォルニア特有の気候の中練習走行がスタート。 朝一番「カルビン・ワン、クラッシュ」のニュースが入り、ファルケンピットが騒がしくなった。 第一クリッピングポイントの壁にリアから思い切り突っ込み、G35は廃車級のクラッシュ。 続いてタカ・アオノまでもAE86をクラッシュさせ、本戦前に2ドライバーがリタイアと、まさかの波乱の幕開けとなってしまった。 そんな中、ボン・ギッテンJr.、ダレン・マクナムラ、そして山本聖剛がトップ16の追走バトルへと駒を進めた。
トップ16でボン・ギッテンの相手となったのは三木竜二。 三木は元D1 Grand Prixウィナーであり、車もApexワークスということで、一番当たりたくない相手の一人だろう。 ギッテン後追いの一本目、ギッテンのマスタングは煙・スピードともパーフェクトでしっかりと三木のFD3Sに食い付いていく。 ギッテン先行の二本目もギッテンのスピードは衰えず、最終コーナーまでしっかりと三木を引き離した。 これで勝負は付かずサドンデスへと突入。 サドンデスの一本目、ギッテンは三木の後ろにピッタリとくっつき、全く離れない。 続く二本目、三木もギッテンにくっつき全く離れない。 難しい判定の中、ジャッジが下した結果は1ポイント差でギッテンの勝利。 ギッテンがグレート8に進出した。

山本聖剛の相手は元フォーミュラDチャンピオンであるサミュエル・ヒューバネット。 山本後追いの一本目、スピードのあるダッジ・チャージャーに山本はなかなか追いつけない。 スピード重視にしたためか角度も付かず、山本:4、ヒューバネット:7とジャッジは厳しい判定を下した。 山本先行の二本目、ヒューバネットは山本の後ろにピッタリと付き、ヒューバネットがグレート8に進出した。

マクナムラの相手となったのはケン・グシ(マスタング)。 500馬力とも言われるマスタングにAE86で挑むこととなったマクナムラの一本目、先行しているマスタングのリアバンパー5cmにまで詰め寄るマクナムラのAE86、同時に観客から大歓声が起こる。 しかし、マクナムラのAE86はリアタイヤ二本をダートに落としてしまい、失格扱いになってしまう。 マクナムラ先行の二本目、またもやタイヤをダートに落とし、さらにスピンアウト。 マクナムラは惜しくもグレート8進出には至らなかった。
グレート8にてギッテンの相手となったのは、先週末X-GAMESのラリー競技にて優勝し、今乗りに乗っているタナー・ファウスト(Z33)。 一本目、二本目とも両者一歩も引かず、勝負はサドンデスにもつれ込んだ。 ギッテン後追いのサドンデス一本目、ギッテンは多量の煙と共にファウストがドライブするZ33にピッタリとついていく。 そしてギッテン先行の二本目、なんとファウストが痛恨のスピン。 ギッテンは準決勝へと駒を進めた。

準決勝は、ギッテンのマスタングとコンラッド・グルーンウェルドのコルベットというアメリカンV8対決。 今大会から投入したコルベットで健闘していたグルーンウェルドだったが、二度のサドンデスを制して準決勝まで勝ち進んできたギッテンの勢いは止まらず、スピード、角度、煙、音、全てが最高の状態でグルーンウェルドを下し、ギッテンは決勝へと進出した。

決勝でギッテンの相手となったのはクリス・フォーズバーグ(Z33)。 ギッテンとフォーズバーグはアマチュア時代から共に走ってきた仲。 互いに走りの癖などを知り尽くしているので、下手な小細工で勝負できないため全力で当たるしかない。 正に決勝にふさわしい非常に面白いマッチアップとなった。
ギッテン先行の一本目、まるでツインドリフトを披露しているかのように息のあった二台、ギッテンがダートにタイヤを落とすものの、二台は綺麗なドリフトを見せた。 そして二本目、なんとギッテンのマスタングがトランスミッションのトラブルに見舞われ、二本目の走行をリタイヤ。 フォーズバーグが優勝、ギッテンが準優勝にてフォーミュラD第五戦の幕は閉じた。

チームファルケンドライバー10人中9人が本戦日のトップ32を戦い、3人がトップ16追走バトルへと進出、そしてギッテンが準優勝した第五戦。 次の第六戦ニュージャージーでもチームファルケンの快進撃に期待が持てそうだ。